「男性側の妊活って具体的に何をするの?」
「まさか不妊の原因が自分にあるとは考えられない」
「不妊の原因が自分にありそうだけど、結果を知るのが怖い⋯。」
「病院で検査するのが恥ずかしい。。」
“不妊検査”と聞いても、「女性がするもの」と、どこか他人事の男性も多いのではないでしょうか。
”我が国における男性不妊に対する検査・治療に関する調査研究”では、男性不妊についてこのように記されています。
本邦では夫婦6組に一組が不妊に悩んでいるといわれています。その原因の半分は男性側にあると言われています。
しかし我が国の不妊治療は女性主体であり、男性側に原因があった場合でも専門に診察できる施設は非常に少なく、患者もなかなか受診しないというのが現状です。
出典:https://www.urol.or.jp/lib/files/info/ministries/20170105_research_report.pdf
私たち夫婦も、夫に不妊検査の受診を切り出した当初は検査に消極的でした。
そこでこの記事では、男性不妊検査についての基本的な知識と、夫が実際に受けた検査や費用までをまとめて解説します。
この記事を読めば、「なぜ男性の不妊検査が必要なのか」がわかり、不妊検査を受けることへの不安が軽減、さらには費用の不安も解消することができます。
不妊検査に消極的な男性や、パートナーに不妊検査を受けてほしいと考えている女性、将来子どもを持ちたいと考えている方は、ぜひ最後まで読んでください。
【はじめに】妊活は「女性だけのもの」じゃない
前述したとおり、不妊原因の半分は男性側にあると言われています。
WHOによる不妊症の原因調査データを見ると、男性のみが24%、男女ともにが24%となり、合わせると48%と半数近くになっていることがわかります。

ですが、男性の場合は不妊症であっても自覚症状はほぼなく、精液検査を受けて初めて不妊症が発覚するケースがほとんどのようです。
なので、不妊検査を受ける際には、どちらか一方だけでなく、夫婦ともに検査することをおすすめします。早めの検査で妊活の効率や治療の選択肢が変わります!
【なぜ必要?】男性も不妊検査した方がいい理由
- WHOのデータでは、不妊の原因の約半数が、男性側にあるといわれている。

私たち夫婦はそれぞれ「自分に不妊原因があるかも」という気持ちで検査しました。
- 精子の状態が分からないままタイミングを重ねても、意味がないケースも⋯。

時間は有限だからこそ、「もっと早く知っておけば⋯。」と後悔しないための対応が必須!
- 女性側に負担がかかる前に、男性の状態を把握することが「ふたりの妊活」の第一歩!

治療がステップアップすると女性の負担が大きくなるので、不安要素の早期解消を。
また自治体によっては、夫婦ともに不妊検査を受けることで助成金の対象となる地域もあるので、検査を受けるきっかけにするのも◎
【実体験】実際に男性不妊検査を受けてみた

夫は泌尿器科で1回、不妊治療専門クリニックで1回と、計2回不妊検査を受けました。
まとめると下記表のとおりです。
表1:実際に受けた不妊検査の比較
泌尿器科 | 不妊治療専門クリニック | |
通院回数 | 5回 | 2回 |
検査内容 | 血液検査、陰のう触診、精液検査 | 血液検査、尿検査、精液検査 |
精液検査方法 | 外部委託 | 院内 |
費用合計 | 12,380円 | 11,710円 |
検査の流れはどちらもほぼ同じですが、決定的に違うのは、精液検査の方法が委託か院内かという点。
それぞれの検査の流れと相違点について紹介します。
検査の流れ
泌尿器科も不妊治療専門クリニックも、大まかな流れはこんな感じでした。
- 初診:血液検査、陰のう触診、尿検査など。帰りに精液検査の容器をもらう。
- 再診:精液検査(自宅採取or院内採取)、初診時検査の結果を聞く。
- 再再診:精液検査の結果を聞く。(検査日当日に結果が出る場合は再再診不要)
精液検査は院内完結できるところがおすすめ!
院内完結がおすすめの理由はこちら。
- 採取後すぐに検査するため、より正確な結果が出る
- 病院によっては、当日結果を聞くことができる
外部委託だと、集荷の時間に合わせて検体を持参する必要があるのと、輸送中に検体が劣化する可能性があるからです。
また、院内完結の病院によっては、実際の検体を映像で見ながら結果説明してくれるそうです!
受けるタイミングや時期は?
男性の検査は女性に比べて、特に制約はありません。
ですが、妊活と並行して検査を行う場合は、パートナーの生理中、もしくは排卵日近辺を避けると都合が良いです。
【検査の種類】男性の妊活で受けられる主な検査一覧
表2:主な男性不妊検査一覧
検査名 | 内容 | 目的・わかること |
精液検査 | 採精した精液を検査 | 精子の濃度・運動率・形態などを調べる |
ホルモン検査 | 血液検査 | 性腺刺激ホルモンなど、精子形成に関わるホルモンバランスを見る |
超音波検査※触診のところも | 睾丸や精管の確認 | 精索静脈瘤の有無などをチェック |
尿検査 | 精液の逆流の有無 | 精液が膀胱に逆流していないか確認 |
感染症検査 | B型・C型肝炎、HIVなど | 安全な治療や採精のために |
【費用感は?】実際にかかった検査費用内訳

- 精液検査:約500〜1,300円(保険適用)
- 精液検査以外:約5,000〜10,500円(保険適用 or 自費)
精液検査以外は初診時にまとめて行ったので、内訳は不明です。
また精液検査は、不妊治療を目的とする場合は保険適用ですが、それ以外は自費となります。
クリニックによっては「男性不妊外来」「ブライダルチェック」としてセット料金があるところも◎
【不安な方へ】検査を迷っている男性に伝えたいこと
男性の不妊検査について、恥ずかしさや不安を感じるのはよくわかります。夫も、「精液検査を進んで受ける男性はいないと思う。」と話していました。
そんな夫が、なぜ不妊検査を受けてくれたのか尋ねたところ、「ちゅろの気持ちを汲み取った。」と話してくれました。
妊活はチーム戦。ふたりで進めるものです。思ったことは口に出さなければ伝わらないし、一緒に向き合わないと進むものも進みません。
私たち夫婦も、実際に検査したことで、妊活が大きく前進しました。
【まとめ】
今回は、男性の不妊検査が必要な理由と検査の流れ、費用について紹介しました。
●男性の不妊検査が必要な理由
- 不妊原因の約半数が男性にあると言われている。
- 男性側の検査は「ふたりの妊活」のスタートライン。
●検査の流れ
- 初診で血液検査、陰のう触診、尿検査
- 再診で精液検査
- 以降、結果によって再検査、治療など
●費用
- 精液検査:約500〜1,300円(保険適用)
- 精液検査以外:約5,000〜10,500円(保険適用 or 自費)
男性にとってハードルの高い不妊検査ですが、受けてみると意外と簡単で、得られる情報はとても大きいです。ぜひこの記事が、第一歩を踏み出すきっかけになりますように✨️
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